和製コルドバが追いかける、赤き血のイレブン達。

浦和レッズと読了書籍についてマイペースに。

【書籍レビュー】「高校年代の育成は結果度外視で」興国高校式Jリーガー育成メソッド

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標記書籍はだいぶ前には読了しておりましたが、ブログでのアウトプットを失念していたことに気がつき、今更ながらレビューをば。

 

それにしても、サッカー関連の書籍は定期的に読みたくなりますね。

変な話、こういう自分は好きですけどね。

自分が掛け値なしでサッカーが好きであることが、自分自身理解できるので。

 

■どこをゴールにするのか?

 

さて、今回の書籍は、大阪府にあるサッカー強豪校、興国高校の監督である内野智章氏が自校の育成メソッドおよび経験を活かしながら、高校年代のサッカー育成論についてあるべき姿を論じています。

 

興国高校は全国大会への出場は未経験でありながら、ここ最近は多数のプロサッカー選手を輩出していることで知られています。

2018年シーズンに4名・2019年シーズンには3名(私調べ)のプロサッカー選手を輩出しています。

 

全国大会に出場経験がないのに、どうやってプロサッカー選手を輩出しているのか?と、気になる部分が、この書籍には書かれているわけですね。

 

端的に申し上げれば、興国高校サッカー部は、高校サッカーにおいては、「勝利」を最優先とはしていないんです。

なぜならば、あくまでも高校を卒業したその先にあるJリーグや、はたまた世界で活躍する選手を育てることを目標としているからです。

 

なかなか面白い考え方ですよね。

高校サッカーと言えば、最も有名なのは冬に行われる高校サッカー選手権だと思います。

テレビ放送もあり「俯くなよ、振り向くなよ~♪」で始まるあの有名なテーマソングが流れれば、高校サッカー選手権だと誰もが認知できるほどの知名度があります。

 

高校サッカー経験者であれば、誰しもがあの舞台を夢見たことだと思います。

むしろ、あの舞台を最終地点と設定するプレイヤーも多いのではないでしょうか。

 

しかし、興国高校は、そこではなくてサッカー界でのより高い位置に照準を合わせているとのこと。

なので、積極的に海外遠征を行ったり、監督と選手が対等に接したり、ほどほどに遊ぶことを推奨したり、筋トレは控えめにしたり、オンリーワンの選手にするためにポジションをコンバートしたり、とにかく世界で活躍する選手を育てるためのプロセスを踏んでいるんですね。

 

これは、人生と同じで、自分の辿り着きたい場所と方針がマッチしている組織を選ぶと、夢が叶えられる可能性が高まるということですよね。

だから、最近はそういった方針を聞いたプレイヤーから多くの入部希望があるそうです。

 

■サッカー経験者向け、関西弁に慣れた方向け笑

 

内容は概ね上記のとおりですが、内容以外に少々気になる点を二つ。

 

まず一つ目は、サッカー経験者でないと読解が困難でありそうなことです。

専門用語がバンバンでてきますので、がっつりサッカーに詳しくないと読み進めるのの時間がかかりそうです。

あと、システムを表現する際に例えば「1-4-4-3」と、必ずゴールキーパー込みで表現しているのですが、最近はこちらが一般的なんですかね?笑

 

また、内野氏自身が関西出身なこともあり、しばしば関西弁での表現があります。

これは完全に好みの問題なのですが、根っからの関東人である私には少々ひっかかりましたね笑

 

読者対象としては、本気でJリーガーや世界での活躍と目標とするプレイヤーおよびそのご両親、そして指導者の方向けでしょうね。