これまでは基本的にプロサッカー選手や、サッカーの育成、また周囲の環境に関する書籍を読んできたけど、今回はまたちょっと視点を変えて。
プロサッカー選手の移籍やら契約更新やらの際に「代理人」という言葉が出てくる。
その代理人という仕事で、ナンバー1とも呼び声の高い、ポルトガル出身の代理人、ジョルジュ・メンデス氏の公認本を読んでみた。
これは、以前読破した「俺はズラタン・イブラヒモビッチ」の登場人物に彼の親友として、代理人のミーノ・ライオラ氏が頻繁に登場したため興味が湧いたというところ。
ちなみに海外サッカーに詳しい方は、この方々の名前を聞いたことがあるのかな。
私はJリーグに関してはある程度詳しいけど、海外サッカーは疎いのでよく知らなかったが、ジョルジュ・メンデス氏とミーノ・ライオラ氏がこの代理人業界ではトップと言われているようなので。
さてそのジョルジュ・メンデス氏公認のこちらの書籍について。
正直に申し上げると、最初の部分は面白かったが…途中からはマンネリ。
と言うのも、最初の部分は彼の生い立ちや、代理人業を始めた当初の無茶な仕事ぶりが書かれていて面白い。
しかし、途中からは同じことを繰り返し主張しているだけになってしまっている。
頻出のフレーズとして「彼は親友だ」「彼は正直だ」「彼に不可能はない」といったものがある。
このフレーズは、メンデス氏がこれまで代理人として関わった選手達が、メンデス氏を語る中で必ずと言っていいほど出てくるもの。
また、その選手達との移籍劇についても、「メンデス氏にどこに行きたいかを伝えた⇒メンデス氏はチーム間の交渉を上手くまとめ、それを実現させた⇒チームにフィットするまでメンデス氏が面倒を見てくれた」ということを各選手が繰り返し述べているだけ。
最初のワクワク感から考えると、尻切れトンボ感は否めなかった。
メンデス氏の関わった選手たちについて、ある程度海外サッカーに詳しくて、おっ!と思うようなことがあれば話は別だと思うんだが。
先述の通り、私は海外サッカーには疎い。
よく知らない選手たちから、同じ話を繰り返されたところで、あまり面白味は感じなかったなぁ。
ズラタン本の刺激が強すぎて、相対的に物足りなく感じただけかな。
代理人業務を始めたころのメンデス氏が、馬車馬のように働いていたことと、クリスティアーノ・ロナウド選手が、当初マンチェスターユナイテッドではなく、アトレティコマドリードに移籍する可能性があったということを教えてくれたことくらいかな、この書籍で面白いと感じたところは。