急に移籍決まってたパターン。
昨日午後、オーストラリアのメルボルン・ビクトリーからDFトーマス デン選手が加入することが発表された。
クラブは昨シーズンの巻き返しを図るべく、報道レベルでは様々な選手の獲得に動いていたことが推察される。
しかし、昨シーズンのネガティブな印象が強かったためか、ことごとく各選手は残留や他チームへの移籍を決断してしまい、復帰の伊藤選手および高卒の武田選手以外で、他クラブから獲得したのはレオナルド選手のみであった。
チームが始動し、キャンプも始まった中で、多くのサポーターも、少なくともシーズン開始はこのメンバーで、シーズン途中に補強があるか程度かと考えていたと思う。
しかしここにきて急転直下、謎の外国人選手獲得となり、土田新SDの仕事ぶりを嘆いていた方もこれで少しは痰飲が下がるのでは。
して、当のデン選手のプレーは未見なので、彼については如何ともコメントしがたい。
しかし世はインターネットが普及した情報社会。
例の如く、ネット上に彼のプレー動画がアップされていたため、そちらを拝見した上で。
プレー動画というのはその選手の良いところだけを集めたものなので、どうしてもプラスに捉えがちなのは置いておき。
守備では大きく破綻させるところを見せず、攻撃面においても特段ボール扱いが不得手という訳ではなさそう。
機をみて持ち上がったり、縦パスを通したり、とにかく困ったらバックパスもしくはロングボールに頼る、というシーンはあまりなかった。
勿論、それはチームとして整備されていたからということかもしれないが、現代サッカーはバックラインの選手においてもただ守れれば良いというものではない。
レッズでは岩波選手が特に上手いが、FWへの楔のパスや、逆サイドへのロングパスを正確に通して、攻撃の起点となるプレーも求められる。
その点、彼がそれをもの凄く苦手!としている風には見えない点はプラスに考えられる。
また、身長は公式で182㎝とセンターバックとしては(世界をみれば)あまり大きい部類には入らない。
しかしオーストラリア代表に選出された経歴を持ちながら、出身はケニアとのことで、アフリカ出身選手の特長としてよくある「優れた身体能力をベースとした守備」に期待がかかる。
ポジションがセンターバックということであれば、既に鈴木選手・マウリシオ選手・岩波選手・槙野選手が在籍している。
4バックを敷く場合は2つの枠を5人で争うことになり、非常に競争が激しい。
そしてそもそも外国籍選手もマウリシオ選手・マルティノス選手・エヴェルトン選手・ファブリシオ選手・レオナルド選手に続き6人目の選手となる。
したがって、外国籍選手は最低限誰か一人ベンチ外となる。
彼の移籍加入により、更にチーム内競争が激しくなるが、それによるチーム力の向上を期待したいところ。
また例のごとく世代交代を話題に出すと、彼も現在22歳と若手という部類に入るため、ここで活躍を見せてポジションを固められれば、チームとしては若返りを進められる。
また、ポジションが似通っている橋岡選手が東京五輪後にでも海外移籍しそうな活躍を見せているだけに、橋岡選手の移籍後を見据えた獲得とも考えられる。
色々と憶測で獲得の意図を考察してみたが、某掲示板でも彼の評価は中々のものであり、やれOB坪井氏の再来となるスピードだの、制空権を握れそうな跳躍力だの、ポジティブな言葉が並んでいる。
早くルヴァン杯なりリーグ戦なりで彼のプレーを拝見したいもの。
それにしても、昨シーズンはネガティブな気持ちにしかならなかったけど、何だかんだで今年も楽しみにしちゃうんだよねー。
まずはシーズン開幕戦となるルヴァン杯が楽しみだ。