折角読んだのでこちらも。
アオアシ面白すぎる。
19巻読み終わって、次の単行本発売が3カ月先なのが待ちきれない。
船橋学院戦の後半、葦人はサイドバックとして攻守コンプリートを達成するために前半同様に奮闘。
福田監督がハーフタイムに言っていたとおり、危うさは見せつつも、攻撃も守備も、及第点となる動きを見せていた。
が。
やっぱり、このままトントン拍子で成長・成功していくというのは、そうは問屋が卸さない。
船橋学院の監督は、葦人を逆起点としたカウンター戦術を仕掛けてきていた。
葦人が「何か」にこだわっていることから、彼のボール保持時に生じる隙を見抜き、そこでボールを取り返して、協力2トップのカウンターに繋げる。
そしてその布石を、後半開始から打っている船橋学院の監督は凄腕だ。
結果、エスペリオンは同点に追いつかれる。
ここで葦人のメンタルにヒビが入る。
失点時、守れたと確信したタイミングで、相手の想定外の能力があったとはいえ、自分のマーカーにゴールを決められた。
これは精神的につらい。
わかるよ。
失点時には、その責任が誰によるものなのか、ということに焦点がいく。
チームとして、その失点の原因が何なのかということ以上に。
それが自分のマーカーだったとしたら、メンタルへの影響は大きい。
更に今回の場合、葦人のマーカーのトリポネが太刀打ちできないフィジカルを有している。
対策を立てようにも、その圧倒的なフィジカルを相手にしては、「わかっていても止められない」状態になってしまう。
フィジカルって最強の武器になるし、相手によっては葦人のように、成す術がなくなってしまうこともある。
私も一応フィジカル自慢ではあったし、単純な走りあいだとか、身体の強さだとかでは簡単に相手に負けることはなかったと自負している。
ただ身長は170㎝しかないから、センターバックとしては致命的に身長が足りてなかった。
それこそ身長が10㎝以上高い相手とのハイボールの競り合いだったり、コーナーキックの競り合いだったりとかは、相手によってはどうしようもなかったのを覚えている。
練習試合ではあったけど、専修大学(関東大学サッカーリーグ1部所属)とやった時、相手コーナーキックで自分のマーカーに遥か天空からヘディングシュートをぶち込まれたときは、もうどうしようもないと思った。
葦人も同様の状況に追い込まれ、何とか相手を止めたい、でも止める方法がない、とテンパってしまった挙句、トリポネのシュートをペナルティエリア内でハンドで止めてしまい、PK献上&一発退場。
まさに彼にとっては苦難の試合になった。
サッカー式の採点であれば、それまでいい動きをしていたとしても、PK献上&一発退場であれば4.0(10点満点中)とかつけられちゃうんだろうなぁ。
今後気になるポイント。
まず阿久津との関係。
あの阿久津も、退場にはなってしまったけど、葦人のことを徐々に認めてきているんだよね。
相変わらず口は悪いけど。
彼自身、心の中ではそれに気づいているようだった。
これから2人の関係性も変わっていくんじゃないかな。
さらに、葦人がここからこの試合をどう糧にしていくのか。
今回成す術もなくやられたトリポネのような選手に対して、今後どうやって対応していくのか。
また、サッカー以外に余裕がなくなり、退場直前はボールではなく相手選手にアタックに行く危うさを見せていた。
そのままプレーしていたら、福田監督の当時を思い起こさせる、大怪我をしていたかもしれない。
しかし、なぜか試合中にも関わらず、花のことを思い出して、踏みとどまった。
ただそれでトリポネへのアプローチが遅れて、PK献上&退場となったとも言えるんだけど。
ここも葦人がしっかり自分の考えを整理しないといけない。
サッカー以外はいらない、と言っておきながら、脳裏にはしっかり彼女が存在しているのだから。
今回は、試合終了まで残り約20分のところで逆転され、10人となってしまったエスペリオンの中で、栗林が闘争心をこれまでにないほどにたぎらせているところで終了している。
これは、次巻で逆襲の予感だね。