あけましておめでとうございます。
本年も主に浦和レッズ、書籍を中心に頑張って更新してまいります。
2020シーズンが終了し、年末にかけて様々な入退団情報がリリースされた。
一つ一つ記事にしたいと思っているので、お付き合いいただければ幸い。
まずは指揮官について。
2021シーズンから、前徳島ヴォルティス監督の、リカルド ロドリゲス監督がトップチームの監督に就任することが発表された。
報道レベルでは、前所属の徳島ヴォルティスのシーズン佳境、正にJ1昇格争いが熾烈を極めている時に一斉に報道されていた。
そこから間を置き、若干ヤキモキはしたものの、正式リリースとなり、ひとまずは安心。
安心、という言葉の通り、リカルド監督の監督就任は個人的に歓迎。
理由として、「実績があること」。
表面的な部分、実績面から言えば、徳島ヴォルティスをJ2優勝、J1昇格へと導いたという結果がある。
得点数67はリーグトップの水戸ホーリーホックの68に次ぐリーグ2位、失点数33もリーグトップの福岡の29に次ぐリーグ2位だ。
また、外国人監督だが「日本での生活が長いこと」も挙げられる。
徳島を率いて4年、2021シーズンからは日本で5年目を迎える。
日本の気候面での特徴、またJ1とJ2という違いはあれど、Jリーグを肌で感じ、リーグの特徴、またレベルや戦い方というものを既に知っているというのは大きなプラスではなかろうかと考える。
次に、リカルド監督がどのようなサッカーを志向するかということだが、徳島の試合を少しだけ観戦した印象としては、最後方のGKから繋ぐという印象。
2020シーズンのレッズが繋ぐ意識がなかったというわけではないけど、あくまでビルドアップからチャンスが創出できないということが相手チームにバレており、結果ボールを持たされていることが多かった。
また、逆に前からプレスをかけてくるチームに対しても、プレスの網をかいくぐれず、バックラインでパス回し⇒出しどころがなくGKへ戻す⇒出しどころがなく大きく蹴る⇒ボールロスト、を繰り返し、効果的な攻撃は全くできていなかった。
だが徳島の攻撃スタイルから言えば、しっかりとしたポゼッションから相手のディフェンスラインを突破し、ゴールに結びつけるという評価を受けている。
Football LABのコラムにおいては、攻撃の組み立てのそれぞれの局面で自信をもって自分たちの形を出せていると評されている。
4年間という歳月はあれど、戦術をチームに落とし込み、それを選手に体現させられる手腕も確かな模様。
1点気になるのは、リカルド監督招聘時の戸苅本部長のコメント。
「2020年に掲げた『即時奪回』『最短距離でゴールを目指す』サッカーに、常に『主導権』を持ち、より『攻撃的』で、ハイブリッドなサッカースタイル(カウンタースタイルとポゼッションスタイル)を実現することを目的に、リカルド ロドリゲス監督を招聘することにしました」
「即時奪回」「最短距離でゴールを目指す」=ショートカウンターと私は読み取ったけど、徳島のチームスタイルとしては、J2のチームの中でもショートカウンターの指数はかなり低い。
ちなみに2020シーズンのレッズ自体も別にショートカウンターの指数は高くない。
なので、仮にショートカウンターのスタイルを目指すということであれば、リカルド監督の招聘はアンマッチしているということになる。
2020シーズンのレッズも、高い位置からのプレスが機能していたとは言い難いし、ロングカウンターの指数が高いのは、自陣に縛り付けられてからのカウンターが多かったからと推測もできるけど笑
というかレッズが2020シーズン、やりたいことができていたかはこの際置いておくとして、両チームのスタイルが全くと言っていいほど合致していないな。
2020シーズン、レッズがやりたいことをできていたと仮定するのであれば、できなかったことを実現させるために、リカルド監督を招聘した、という考え方なら辻褄は合うけど…。
とは言え勿論、リカルド監督の手腕には期待タップリだし、新しい選手の加入もあり、様々な競争があることは楽しみしかない。
また、過去のミハイロ ペトロビッチ監督がそうだったように、攻撃スタイル構築手腕に定評のある監督が率いるチームの試合は、観ていて楽しい。
すぐには難しいとは思うけれど、2020シーズンの閉塞感からの脱却を切に望む。
早くも開幕までは2カ月を切った。
2021シーズン、その様なメンバーで、どの様な試合を見せてくれるのか、待ち遠しい。
データ引用元:Football LAB