出会いあれば、別れあり。
今回のオフは加入も多くあったけれど、退団も多かった。
退団1人目は、大卒2年目だった岩武選手。
岩武選手は、大分トリニータU-18から明治大学を経て、2019シーズンからレッズに加入。
大分トリニータU-18時代には2種登録にて当時J2だった大分トリニータのトップチームで10試合に出場した経験も持つ。
そういった経歴なので、恐らくトップチーム昇格の打診はされたと思うが、まだ自身には早いと考えたのか、サッカー強豪校の明治大学へ進学。
そこで順調に試合経験を積み、成長しレッズへと加入した経緯がある。
加入時には所謂「大学No.1○○(DFかSB)」という触れ込みだったと記憶している。
まぁ近頃は常勝軍団と言っても過言ではない強さの明治大学で常時スタメンだったし、確かキャプテンだったし、全日本大学選抜にも選ばれていたし。
明治大学のサイドバックと言えば、長友佑都選手(マルセイユ)や室屋成選手(ハノーファー)が思い起こされるように、非常に優秀なイメージが強い。
また、もうすぐ卒業となる4年生は10人がプロへ内定しており、個人的には「安心と信頼の明治ブランド」と呼んで評価している笑
ただ岩武選手は、この2年間で出場機会をほぼ得られず。
試合でのプレーを観る限りは、決してドリブルで敵陣を単騎突破したり、山中選手のような高精度&高速クロスを放てるわけではなく、どちらかと言えば、守備に重点を置いた、クラシカルなサイドバックっぽかった。
守備の強さにおいては、確か明治大学時代は、身長が170㎝少ししかないにも関わらず、要であるセンターバックも務めていたようだからね。
彼のようなタイプの場合、攻撃面ではサイドハーフと連携しないと攻撃面での貢献はあまり望めないと思われたが、この2年間はサイドでの崩し方というものが見えなかった。
今シーズンはそもそもサイドハーフの人選が固まらなかったし、途中からレギュラーに定着したマルティノス選手は、お世辞にもコンビプレイが上手とは言えなかったし。
だからその割を食った、という印象は否めない。
ただ、それを差し引いたとしても、出場したときにインパクトあるプレーを見せていたかと言えば、そこはクエスチョンマークがついてしまう。
興梠選手の9年連続2桁得点のアシストとなった、川崎戦でのPK獲得は、この1年では最も貢献したプレーになるのだろう。
しかし、湘南戦で畑選手に結構やられてたりだとか、セレッソ大阪戦で西川選手との連携がうまくいかずに、藤尾選手にプロ初ゴールを献上したりだとか、守備面でもあまりいいプレーが観られなかったのは残念。
そうなると、守備では1対1に強さがあり、かつ制空権が取れ、上下動できる橋岡選手の後塵を拝してしまうことも道理か。
ただ、彼は今年でまだ25歳。
サッカー選手として、これから十分に巻き返せる。
横浜FCでしっかりと戦術が整備されたサッカーであれば、彼も輝けるかもしれない。
次戦う時は、浦和の左サイドを蹂躙する位の気持ちで、横浜FCでも頑張ってほしい。