また一人、レッズの強豪期を支えた選手がレッズを去ることが決まった。
本日、武藤選手が柏レイソルに完全移籍することが発表された。
今朝、スポーツ紙で移籍が決定的であるとの旨が報じられてから、すぐさまの公式発表となった。
武藤選手は、先般江坂選手の記事に記載した通り、レッズで一大派閥(?)となりつつある、流通経済大学の出身。
折角なので、大学時代の成績も振り返ってみると、大学4年時には関東大学サッカーリーグ1部の得点ランキング2位。
1位には当時、大学No.1FWとの呼び声が高かった赤崎選手(ベガルタ仙台)や、同率3位に元レッズユースの林選手(ブリオベッカ浦安)とか。
卒業後はベガルタ仙台に入団、4シーズンを仙台で過ごした後、当時のミハイロ・ペトロビッチ監督に見出されてレッズへ移籍。
当時は、武藤嘉紀選手(ニューカッスル・ユナイテッドFC)がブレイク中だったこともあり、「じゃない方の武藤」とか言われていたこともあったけど…。
それまでの仙台での4シーズンで6得点だった選手が、当時の戦術にドはまりし、2シーズン連続の2桁得点を達成。
もう完全に「じゃない方」なんて言わせない大活躍だったね。
2シーズン目からはエース番号の9番を背負い、レッズの攻撃を支えてきた。
3シーズン目以降は2桁得点はなかったものの、いわゆる数字に見えない貢献が非常に大きく、特に相手ディフェンスラインの間でボールを受ける動きに非常に長けていた。
ビルドアップが上手くいかない時には、武藤選手のそういった動きが欲しくなることも多く、今シーズン当初、リカルド監督は武藤選手の1トップシステムに活路を見出し、彼自身の得点はなかったものの、レッズの攻撃を活性化させていた。
また、守備意識も非常に高く、前線からのプレス、自陣に戻ってからの守備も厭わない、献身性が光る選手。
参考までに、武藤選手のプレースタイル指標を2桁得点を記録した2015・2016シーズンと、今シーズンのものを。
武藤選手のゴールと言えば、「ワンタッチゴール」。
得点を量産した2シーズンは、本当にそれが顕著だった。
味方のクロスを信じ、必ずゴール前には顔を出していたからこそ、ゴールを量産できたのだと思うし、170㎝と上背はないので、相手に競り勝つというよりも、出し抜く形でのヘディングゴールもあった。
個人的に武藤選手で最も印象的だったゴールも、加入シーズンでの柏レイソル戦、アディショナルタイムの関根選手のクロスに合わせたヘディングでのゴール。
関根選手の美しいストレート性のクロス、そしてアディショナルタイム、敗戦濃厚のチームを救ったということで、個人的にはポイント高し。
※下記動画10:37あたり~
今シーズンは無得点だったこともあり、決定力は低いものになっているが、どちらかと言えばチャンスメーカーという役割に徹していた。
ユンカー選手のリーグ戦初ゴールも、武藤選手のアシストからだったしね。
きっと柏でも、サポーターに愛されてやまない活躍、そして献身性を見せてくれることだろうし、是非ともレッズ以外の相手に牙をむいてほしいところだ。
武藤選手、これまで沢山のゴールをありがとう。