東京五輪のサッカーも、ブラジル優勝、スペイン準優勝、メキシコ3位という形で幕が下りた。
日本代表は3位決定戦でメキシコに敗れて4位。
ロンドン五輪と同様に、3位決定戦でまたしても苦杯をなめてしまい、メダルを手にすることはできなかった。
準決勝のスペイン戦を観戦した限りでは、日本も進化していることは間違いないが、まだまだ世界トップとの差は埋め切れていない。
これから、日本サッカーが発展していくためにも、Jリーグでの切磋琢磨が求められると感じた。
さて、レッズもリーグ再開を明後日に控える中、水戸ホーリーホックから、平野佑一選手が完全移籍にて加入することが発表された。
平野選手は東京都出身の25歳。
東京ヴェルディジュニアユースから、国学院久我山高校、国士舘大学と歩みを進め、水戸へ加入。
恐らく東京ヴェルディジュニアユースでは大久保選手、国士舘大学では明本選手と一緒にプレーしていたのかな。
国士舘大学時代は、2年次から徐々に出番をつかみ始め、3年次から主力として活躍していたが、チームが降格したため、4年次は2部での戦いとなったようだ。
水戸入団後は、3シーズン半程の在籍の間に68試合出場と、順調に水戸の主力へと成長。
そこにレッズが目をつけたということになりそう。
ただ、私もそうだが、彼のプレーというものをこれまで注視したことのある方というのは、そこまで多くないと思っている。
今回の移籍加入のオフィシャルリリースにも、プレーの特長の記載はない。
そこで、いつものFootball LABのデータを使用しながらプレースタイルを掘り下げていきたい。
プレースタイル指標とチャンスビルディングポイントを見る限りでは、しっかりとボール奪取しつつ、パスでもチャンスを創出できる選手、ということになりそう。
パスチャンス力が高く、チャンスビルディングポイントもシーズン累計で18位。
それだけ、多くボールを配給しているという証拠でもあり、水戸が彼を中心にパスワークをしているということの証左だと思う。
また、奪取ポイントもシーズン累計で19位と中々。
J2を恒常的に観戦されていた方は、彼の活躍には目をつけていたのかもしれないね。
今シーズンのレッズで最もボランチでの出場機会が多かった選手たちとの比較も。
J1とJ2での数値ということを前提として、平野選手は柴戸・伊藤両選手と比較して、パスでのチャンス創出力とセットプレーのキック制度が高いということが挙げられるか。
一方、守備への貢献度は柴戸・伊藤両選手のほうが高そうだ。
特に柴戸選手のボール奪取力は改めてえげつないな…。
まずは平野選手が、J1でのプレースピードや強度に適応できるか、そして柴戸選手や伊藤選手、更に金子選手や阿部選手を超えるパフォーマンスを見せられるかに注目。
相手守備陣を攻略するためのボランチからの展開も必要だとは思うけれど、ディフェンダー出身の私からしてみれば、自分たちの前でフィルターとなってくれる守備力を重視していることもあるので、安易に「彼を起用すればオール解決!」とはならないと予想している。
ただ気になるのは、ボランチが飽和状態になるのではということ。
前述した現在所属している選手たちに加えて、来シーズンは流通経済大学から安居選手も加入が内定している。
柴戸選手や伊藤選手の海外移籍を見越しているのか、阿部選手がフル稼働することが難しいことを想定しているのか…。
誰かが出ていくことはあまり想像したくないなぁ。
データ引用元:Football LAB