遂にこの時が来たか、というのが最初の感想。
浦和レッズのキャプテン、阿部勇樹選手が現役引退を表明した。
阿部選手は1981年生まれの40歳。
ジェフユナイテッド千葉の下部組織出身で、下部組織在籍時からトップチームでの出場経験があり、当時から相当期待値が高かったことが伺える。
恥ずかしながら私は当時、レッズのトップチームにしか興味がなかったから、他チームの下部組織選手は全然知らず。
つまり阿部選手のことも全然知らなかった。
2000年にトップチームに昇格後、7シーズンの間、千葉に在籍。
得点能力の高さが伺え、2005・2006シーズンには連続2桁得点を達成。
MF、しかも前線からは遠い位置の中盤底のポジションながら、これは凄いことだ。
レッズには、翌2007シーズンから加入。
そしてまたもお恥ずかしながら、当時の私はすごく懐疑的な目で見ていたことを記憶している。
勿論、流石に阿部選手のことは存じていたものの、「そんなにいい選手?」と思っていた。
よくプレーを観たこともなかったくせに…笑
その後のレッズでの活躍っぷりは皆様ご存じの通り。
2シーズン、イングランド2部でのプレーを挟み、国内ではカップ戦、またALCの2度の制覇に貢献。
阿部選手、当時は疑ってかかって申し訳ありませんでした。
余談だが、個人的2大「加入当初は疑っていたが、実際のプレーを観てゴメンナサイとなった選手」は阿部選手と西川選手です笑
改めて阿部選手の印象を思い返してみると、何でもできる選手。
守備できる、セットプレー蹴れる、ヘディング強い、シュート上手い、PK職人、キャプテンシーあり、基礎技術高い…等々。
いわゆる器用貧乏、ではなく、全てのパラメータが高ステータスに割り振られている。
そんな阿部選手だからこそ、こぞって歴代監督は彼をファーストチョイスとし、またキャプテンに任命していたのだろう。
だが2019シーズンから、これまでほぼシーズンフル出場が当たり前だった阿部選手も、出場機会が減り始める。
今シーズンも、開幕戦こそスタメン出場、CKからレッズのシーズン初ゴールを奪ったが、中盤からはベンチからも外れる日々が続いていた。
だから、年齢や出場時間の減少を考慮すると、今回クラブから重大発表のリリースがあった際、報道で事前に漏れていたこともあったし、誰もが感づいたはず。
会見はYouTubeで配信され(精度イマイチだったけど)、オンタイムで多くのレッズサポーターに対し、阿部選手自身が自らの口から引退を表明できたのは、クラブからの阿部選手に対する最大限のリスペクトだよね。
次節、ホーム最終試合となる清水戦後には、引退セレモニーの開催も予定されている。
山田暢久氏・平川忠亮氏・鈴木啓太氏のように、生涯レッズで現役を終えるわけではないが、そのプレーと人間性でレジェンドとの呼び声も高い阿部選手。
きっと、現地サポーターからは惜別の念が贈られるだろう。
阿部選手、お疲れさまでした。
たくさんの勝利をありがとうございました。