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【退団情報】「ポジション争いと世代交代の波」槙野智章選手が契約満了に伴い退団

www.urawa-reds.co.jp

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阿部選手の引退がオフィシャルから正式に発表されてから2日後。

 

それに勝るとも劣らない衝撃のニュースが、朝からTwitterを中心に出回っていた。

 

それが、槙野選手の退団。

 

最近のオフィシャルは仕事が速いというべきか、もしくは情報統制が取れており、公式発表の当日まで情報は漏らさないようにしているのか、どちらかは不明だが、その日のうちに、レッズ公式でも発表があった。

 

阿部選手の引退はある程度予測できたが、槙野選手の退団は正直予想外だった。

 

槙野選手は広島県出身の34歳。

 

広島県出身ということで、育成年代ではサンフレッチェ広島ユース所属、そこからトップチームに昇格。

 

昇格2シーズン目から徐々に出場機会を増やし始め、3シーズン目はJ2での戦いであったが、41試合に出場。

 

ここからは完全にチームの主力に定着。

 

その活躍が認められ、ドイツ・ブンデスリーガの1.FCケルンに移籍。

 

ただ当時、DFで海外移籍して活躍した選手はおらず、槙野選手も2シーズンで8試合の出場と、適応に苦しんだ様子。

 

そして国内復帰のチームとなったのが、浦和レッズ。

 

槙野選手が復帰前の2011シーズンでは散々な成績だったレッズだが、ミハイロ・ペトロビッチ監督と、その申し子である槙野選手の招聘により、チームは復活を遂げる。

 

移籍初年度となった2012シーズン、最終節で名古屋グランパス相手に直接FKをぶち込み、ACL出場権をもたらしたあの試合。

 

あれは後年にも語り継がれていくだろう。

 

その後もペトロビッチ監督だけではなく、歴代監督からファーストチョイスとしてCBの座を守り続けた。

 

2018年ロシアワールドカップのメンバーにも選出され、グループリーグでのポーランド戦にフル出場。

 

また、決勝トーナメント1回戦のベルギー戦、原口選手(現ウニオンベルリン(ドイツ))の先制ゴール後、ベンチに向かって走った彼を、真っ先に受け入れる槙野選手が印象的だった。

 

今シーズンも、シーズン中盤までは岩波選手と共に、4バックの左を担当。

 

自陣空中戦や守備の強さは健在で、最近出場機会が減少しているとは言え、守備ポイントはリーグ26位。

 

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プレースタイル指標:槙野 智章

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チャンスビルディングポイント:守備_リーグサマリー

 

このように、決して戦力として見なされていないわけではないはずだが…ショルツ選手の加入で立場が一変。

 

同ポジションはショルツ選手がファーストチョイスとなり、槙野選手はベンチを温めることが多くなる。

 

ポジション柄、同じポジションの選手と交代して出番が回ってくることは非常に少なく、専らリードしている場面で守備固めとして後方に、もしくはリードされている場面でパワープレー要員として前線に、いずれも試合終盤に投入されることが多くなっていた。

 

それでも、ルヴァンカップ川崎戦では終了間際に勝ち抜けを決定づける同点ゴールを決めるなど、チームは貴重な戦力と考えていると思っていたが…。

 

考えられる要因は、「ショルツ選手との比較」「年齢」か。

 

槙野選手とショルツ選手との決定的な違いは、攻撃面で違いを作れるかどうか。

 

特にビルドアップ面ではそれが顕著で、槙野選手はセーフティーに近い位置にパスすることが多いが、ショルツ選手はドリブルで持ち上がったり、FWへ飛ばしたパスを送ったり、状況を見ながら的確な選択ができる。

 

GKからでもしっかり繋いで攻撃を構築するリカルド監督のサッカーには、ショルツ選手は必要不可欠であり、槙野選手が後塵を拝してしまった理由でもある。

 

また年齢面から見ると、槙野選手も34歳。

 

岩波選手・ショルツ選手がレギュラーを張っており、デン選手も最近になってようやく全体練習に合流。

 

若い藤原選手、来シーズン加入の工藤選手もいることを考えると、世代交代を推し進めるべきと考えたのだろう。

 

ピッチ外でも良くも悪くもいろいろと目立っており、賛否両論はあれど、ピッチ内での貢献は素晴らしいものがあった。

 

特に彼の強みである対人守備が遺憾なく発揮されるACLでは。

 

現時点で移籍先は発表されていないが、J1でまだやれるはず。

 

そのキャラクターと、熱さで、移籍先をガンガン引っ張っていくだろう。

 

【2022年1月8日追記】

移籍先はヴィッセル神戸に決定。

www.vissel-kobe.co.jp

 

データ出展元:Football LAB