今回の書籍はコチラ。
明神智和氏の「徹する力」。
明神氏は、兵庫県神戸市出身の元プロサッカー選手。
柏レイソルの下部組織から、トップチームに昇格後、柏⇒G大阪⇒名古屋⇒AC長野に所属し、2019年に現役引退。
現在はG大阪ユースのコーチを務めている。
まずこの書籍を購入した理由は、久しぶりにサッカー選手の自伝を読みたくなったから。
日常生活を送るうえで、どうしてもモチベーションが上がらない日もあると思うが、そういう時にサッカー選手の自伝を読むことが、個人的にスイッチを入れる方法である。
これまでも色々と読破してはきたけど、やっぱり新しい視点も取り入れたいし。
あとは、明神氏の境遇に惹かれるものがあったから。
というのは、これまで読破したサッカー選手の自伝は、海外ではズラタン・イブラヒモビッチ選手(ミラン)とか、ルイス・スアレス選手(Aマドリード)。
日本人では長谷部誠選手(フランクフルト)・長友佑都選手(FC東京)・中村俊輔選手(横浜FC)など。
どの選手も、それぞれ紆余曲折の人生を送り、その中でも彼らなりの哲学を持ったうえで人生を過ごし、サッカー選手として成功してきた。
ただ、明神選手と言えば、上記の選手たちと比較した場合、どうしても「黒子に徹するプレー」という印象が強い。
ポジションの関係上、という側面はあるが、特別シュートが上手かったり、すごいスルーパスを通せたり、華麗なドリブルで相手を抜き去ったり、という選手ではない。
それでも、日本代表に選出され、ワールドカップにも出場している。
決して主役になるプレーヤーではなかったが、それが逆に興味をそそった。
読破してみて参考になったのは、逃げ道を作るという考え方。
上手くいかない時には、明神氏もオフの日は読書に没頭したり、ゲームにのめりこんだり、甘いものを食べたり、休日前日はお酒を飲んだり、四六時中サッカー選手として必要なことに徹していたわけではないようだ。
だがそれも、最終的に自身のパフォーマンス向上につながるのであれば良しと割り切り、やりすぎない範囲で逃げ道を作っていたんだとか。
私自身、読書の習慣を開始当初は、プライベートでも1分1秒の時間を惜しんで自己投資しなければならないと思い込んでいた。
それは悪いこととは言わないが、非常に妻に窮屈な思いをさせた思い出があるし、歯車が上手く回らない時には、そこから一旦頭を離してリフレッシュるする方が健全だ。
「徹する力」っていうタイトルも個人的に好きだ。
私も決して主役を張るタイプの人間ではない。
性格も、仕事も。
最近よく思い出すのは、スラムダンクの魚住の湘南戦でのセリフ「俺は主役じゃなくていい」。
主役じゃなくても、小さなことからコツコツと、積み重ねることに徹し、小さな目標を一つずつクリアしていく。
明神選手もそのやり方で成長してきたと語っている。
こういう生き方、私は大好きだな。