高卒ルーキーから入団した選手達には、J1の舞台は中々に厳しい。
藤原優大選手は、J3のSC相模原への育成型期限付き移籍であったが、来シーズンはFC町田ゼルビアに活躍の場を移すこととなった。
2021シーズンから加入した相模原では、一定以上の経験ができていた。
チームは無念の降格となってしまったが、2021シーズンは17試合に出場し、16試合に先発。
平均出場時間81分と、シーズン途中での加入ながら、降格したチームにあって完全に主力の扱い。
2022シーズンは、J3へ降格した相模原で引き続き奮闘。
出場した23試合はすべてフル出場と、ポジション柄あまり交代枠を割くところではないにしろ、引き続きチームの主力として戦った。
ただし、最後の出場が9月25日の八戸戦であり、以降はパッタリとベンチ入りすらなくなってしまったため、ここは気になるところ。
J3でも成績が振るわないことの原因とみなされでもしたのか、もしくは負傷による離脱か。
2022シーズンのプレーぶりはどうだったのかと言えば、同じチームでCBコンビを組んでいた、水本選手に近しいものがあったようだ。
水本選手は、かつて日本代表へ選出された経験もある名CB。
広島時代には現日本代表監督の森保氏の下、安定したディフェンスで3連覇に貢献した選手。
現時点で37歳と既にベテランの域に入ってきているが、守備の選手は経験がものを言うことも多いので、相模原でもその経験を活かしているのだろう。
レッズとしてはそんな水本選手から守備のイロハを学び、成長して帰還してほしいところだが、このデータを見る限りでは、水本選手と近しいプレーを披露している様であり、相模原に残留した選択は吉と出たようだ。
そんな藤原選手だが、次の育成型期限付き移籍先を町田にしたのは、恐らく2つの理由がある。
相模原は来シーズンも引き続きJ3の舞台を戦う。
いくら出場機会を得られるといっても、目標とするJ1の舞台から強度が違いすぎては、あまり参考にならないのも事実。
町田はJ2であるためカテゴリーを1つ上げることになる。
藤原選手がより成長できる可能性もあるし、よりJ1に近い舞台でどれ位の活躍ができるのか、試金石になる。
2つ目は藤原選手のコメントにもあったように、前青森山田高校監督の黒田氏が指揮を執ること。
かつて師事していた恩師の下で指導を受けられるのは、精神的に安心するということだろう。
黒田監督も、教え子の力を借りたいという想いもあっただろうし。
現時点でショルツ選手・岩波選手・犬飼選手らに割って入るほどの実力はないかもしれないが、高卒ルーキーなので、まだ2~3年は成長を待ってみるべきだと思う。
その時には主力選手達も加齢により衰えているかもしれないし、そもそも彼らも移籍でレッズにいないかもしれない。
そこに成長した藤原選手が颯爽とカムバックしてきて、レッズの最終ラインを強固なディフェンスで支えてくれると、サポーターとしては最高かな。
■プロ初ゴール(3点目)
データ出典元:Football LAB