雑感
[試合前]
前節負傷交代の酒井選手は肉離れの診断を受けたとのことで、今節はベンチ外。
注目の右SBには明本選手が入り、左SBには荻原選手がレッズ復帰後のリーグ戦では初先発。
ベンチには馬渡選手が入ったほか、モーベルグ選手の名前も。
松崎選手に挽回のチャンスがあることを期待したが…練習から腐らずに頑張ってほしいところ。
[前半]
試合は前半からやや荒れた展開に。
前半22分までに両チームを通じてイエローカードが3枚。
雨の影響でスリッピーなピッチということもあろうが、局所で激しいコンタクトが見受けられ、また審判もすぐにカードを出していた。
レッズは開始5分で荻原選手にイエローカードが提示された。
最終ラインの選手ということ、また対面がドリブルが厄介な金子選手ということもあり、ファウルトラブルが懸念される。
しかし、前半34分にまたもやカード絡みで試合が動く。
札幌の攻撃を防いでからのカウンターで、興梠選手が札幌DFの中村選手を抜きにかかる。
抜かれるとGKと1対1の状況で、中村選手が興梠選手を引っ張り倒してしまい、一発レッドで退場処分。
前半の内にレッズは数的優位に立つことに。
ただ、数的優位だからと言ってそう簡単に得点できないのがサッカー、いや今のレッズ。
札幌はとにかく守備に徹してカウンターの様相を強くし、自陣に選手が張り付いて何としても失点を阻止すべく奮闘。
一方のレッズは大久保選手を筆頭にゴールに迫る。
41分、神戸戦の再来とばかりにマリウス選手が前線へ一気にロングボール。
これを大久保選手が足下に収めるスーパートラップからシュート。
相手GKに防がれたこぼれ球を伊藤選手がシュートも、枠外に外してしまった。
前半アディショナルタイムには、大久保選手がペナルティエリア内の狭いエリアで相手DF複数人と対峙するも、股抜きドリブルで守備網を突破。
折り返しのこぼれ球を再び伊藤選手がシュートも、相手DFに当たって枠外へ。
先制点のチャンスがあったものの、モノにはできず後半へ。
[後半]
55分頃まで観戦するも、試合は動かず、後ろ髪を引かれる思いで外出。
そしたら、またその後に試合が激しく動いていた…。
68分、ショルツ選手がパスカットからそのまま攻め上がり、関根選手のクロスを左足で沈めて先制。
76分、途中出場のカンテ選手が相手GKへの足裏での危険なタックルで退場処分。
10人対10人の戦いに。
83分、興梠選手が自ら得たPKを決めて追加点。
88分、札幌の菅選手の個人突破からのシュートを決められて1点差に。
アディショナルタイムに途中出場のモーベルグ選手が、同じく途中出場安居選手とのワンツーパスで右サイドを突破。
折り返しを札幌DFの田中選手がクリアしきれず、オウンゴールで再び2点差。
試合終了間際には、相手陣内で得たFKのチャンスに対し、馬渡選手が中央へボールを入れると、マリウス選手がヘディングで叩き込み加入後初ゴール。
4-1の大勝で引分を挟んで5連勝を飾った。
[試合後]
相手選手の退場で逆に難しい試合になるかと思ったが、終わってみれば完勝と言えるスコア。
カンテ選手の退場は残念だったが、得失点差も稼げたし、負けなしも継続。
相変わらず前線の選手にあまりゴールが生まれないのがもどかしいけど…今はケチャップのキャップが閉まっているということで。
ショルツ選手・マリウス選手の鉄壁CBコンビは、今節はゴールも揃い踏み。
ショルツ選手は攻撃陣顔負けの落ち着いたシュートで先制点をゲット。
マリウス選手は、セットプレーでは打点の高いヘディングで脅威になれることを証明。
地上戦のショルツ選手・空中戦のマリウス選手という特長を如何なく発揮した。
今後は19日㈬のルヴァンカップ湘南戦を挟み、23日㈰には川崎戦が待ち受ける。
ルヴァンカップは恐らく、普段出番のないメンバーに出場機会があるはず。
最近はどの試合も楽しみで、ワクワクが止まらない。
データ考察
[チャンスビルディングポイント:チーム・スタッツ]
前半途中から数的優位で試合を進めていた影響もあり、この日は概ね優勢と言えた。
一人少ない相手であったことから、逆に守備を突き崩すことには苦労したが、ショルツ選手の攻撃参加により突破。
ゴール期待値が0.5点ほどの相手に対して失点したのはやっぱり勿体なかったな。
あのシーン、人数は揃っていたのに、菅選手に対峙した守備陣が気の抜けた対応をしてしまったからなぁ。
結果的にその後、連続ゴールで3点差となったものの、2点差は危険なスコアとも言うし、気をつけたいところ。
[チャンスビルディングポイント:個人]
パスポイントはマリウス選手がトップに。
前半、シュートは決まらなかったものの、大久保選手に通したロングフィードは見事だった。
神戸戦を彷彿とさせる2人のホットラインは、今後も相手の脅威になるはず。
今節がレッズ復帰後、リーグ戦初スタメンとなった荻原選手は、奪取ポイントがトップに。
荻原選手の強みは、守備よりも攻撃にあり、主に縦方向への推進力や、左足のシュート・クロスが魅力的。
一方、守備面では改善の余地あり…というのが、一般的な期限付き移籍前の荻原選手評。
新潟・京都への期限付き移籍で実戦経験を積んだ荻原選手は、見違えるほどに守備性能も向上しており、対面の相手にもしっかり対応、そしてボールを奪い切るシーンも多々見られるようになっていた。
今節もその成長の証が、しっかりと数字となって表れたということ。
左SBは、明本選手が不動の地位にいることは間違いないが、荻原選手も今節でそれに十分近い位置にいることが証明されたと思う。
データ置き場
[試合ハイライト]
[チャンスビルディングポイント:チーム内ランキング]
[ベストイレブン]
攻撃的ベストイレブンにショルツ選手・マリウス選手の両CBが選出。
両名については既に記載のためここでは特に触れない。
[リーグ戦通算成績]
データ引用元:Football LAB