遂にレッズのエースが、チームを離れる決意をした。
興梠慎三選手が、コンサドーレ札幌への期限付き移籍を決意。
興梠選手は宮崎県出身の35歳。
説明不要のレッズ不動のエースだ。
鹿島で2012シーズンに11ゴールを記録後、昨シーズンまで9シーズン連続で2桁得点を記録。
これはJリーグ記録となっている。
正直、昨シーズンはチームの調子も思わしくなかったことから、記録も途絶えるものかと思っていたが、それでもチームを先導しゴールを重ね、なんとか記録を継続。
今シーズンはリカルド監督を迎え、更にその記録の更新を狙っていたはず。
しかし、興梠選手を待ち受けていたのは、そもそも出場時間が制限される日々。
まずそもそも論として、今シーズン、興梠選手は出遅れた状態でシーズンインした状況がある。
昨シーズンの最終節、奇しくも来シーズンの移籍先となる札幌戦において、試合中に負傷交代。
右腓骨筋腱脱臼と診断され、手術およびしばしの療養を余儀なくされたため、チームのシーズンインには間に合わなかった。
序盤、チームはなかなか調子が上向かない中、興梠選手の不在を嘆くサポーターも大多数いた。
そんな中、チームに復帰した興梠選手だったが、負傷の影響もあってか、コンディションが上向かず、これまでのように得点に絡む動きができず。
またチームは、シーズン途中でユンカー選手・江坂選手といった実力者を補強。
必然的に興梠選手の序列も下がることとなり、彼らの加入後は概ねベンチスタートか、ベンチ外の試合も増加。
ゴールも広島戦であげたPKによる1得点のみと、これまでのシーズンが嘘だったかのように、試合出場時間の減少もあり、得点数を伸ばせず。
天皇杯も、準決勝C大阪戦はベンチ入りも出番はなし、決勝の大分戦もベンチ外。
C大阪戦後の記念撮影において、興梠選手をわざわざ中央に据えていたのが気になったが…もう既に、今回の移籍が決まっていたのだろうか。
今シーズンは出場時間が少なすぎたため、2020シーズンのプレースタイル指標を。
また、20得点を記録した2017シーズンも比較として。
決定力が指し示すとおり、ゴールへの嗅覚・シュートセンスは疑いようがない。
ワンタッチシュート・ヘディングシュートの数値が秀でていることからも、味方のパスに呼応し、相手DF・GKを出し抜きゴールを陥れる。
こちらでは明示できないが、相手DFライン裏への動きも秀逸で、高いボールキープ力を活かして、攻撃の起点にもなれる。
札幌では、興梠選手がレッズに加入した際の監督、ミハイロ・ペトロビッチ監督が指揮しているため、1トップに興梠選手を据える布陣を思い描いているのではなかろうか。
興梠選手は引退も考えたようだが、札幌からのオファーを貰い、移籍を決めたとのこと。
また必ず、とコメントしていることから、選手なのか別の形かはわからないが、最後はレッズに戻ってきてくれるものと信じている。
札幌で再び、輝きを取り戻せることを願って。
興梠選手、ありがとう。
【プレー動画】
データ出典元:Football LAB