雑感
[試合前]
前節の鳥栖戦は、AFCアジアチャンピオンズリーグ決勝、アルヒラル戦の反動か、ホームで0-2の完敗となってしまったレッズ。
上位追撃のため、連敗は避けたい中で迎えるは、不調にあえぐガンバ大阪。
レッズは不動のスタメンとして起用され続けてきた伊藤選手と大久保選手がベンチとなり、リンセン選手がFW、安居選手がボランチとして先発。
リンセン選手は第9節の川崎戦でリーグ戦初ゴールを記録。
簡単なゴールではなかっただけに、2ゴール目にも期待がかかる。
[前半]
前半、一言で表現するとレッズは苦戦。
ガンバ守備網を崩せず、ボールは中盤から後ろを右往左往。
FWとして先発したリンセン選手と興梠選手のコンビネーションもイマイチで、チャンス創出に至らない。
大久保選手がベンチスタートであることから、ドリブルで突破を図れる選手が関根選手のみであることも痛い。
一方のガンバは、手数をかけずにFWのジェバリ選手へロングボールを供給し、セカンドボールを回収して攻めてこようとする。
あまり人数をかけない単発の攻撃であり、さほど脅威ではなかったのだが、23分にジェバリ選手のドリブルシュートが決まってしまい失点する。
先制点を奪われてしまうと、引いて守る相手を崩すのは困難になる。
有効打を放てないまま迎えた前半アディショナルタイム、岩尾選手のスルーパスがペナルティエリア内の興梠選手に通る。
興梠選手が中央へ折り返すと、これが相手DFの手に当たりPKを獲得。
PK職人、ショルツ選手がしっかりと決め切り、時間帯としても非常に大きな同点ゴールを奪取。
正直、上手くいっていなかった前半、しかも終了間際に追いつけたことは、レッズにとっては後半に向けて勢いのつく展開。
逆に、レッズにストレスを与える展開を強いていたガンバにとっては、嫌な展開となった。
[後半]
ベンチスタートだった伊藤選手と大久保選手が、リンセン選手と小泉選手に代わって投入される。
ボランチだった安居選手はトップ下へ移動。
結果的には、この交代がドンピシャリで的中することになる。
両選手が投入され、前線にドリブルという武器と強度が増したレッズは攻勢をかけると、54分に逆転ゴールを記録。
CKの流れから、ショルツ選手がペナルティエリア内へ絶妙な浮き球パスを供給。
これを受けた大久保選手が、相手DFに寄せられながらもしぶとく足を振り抜き、ゴールにねじこんだ。
更にたたみかけるレッズは、59分にガンバのビルドアップに対してプレス。
伊藤選手が高い位置でカットしてのシュートは東口選手に阻まれてしまうが、こぼれ球を拾った安居選手が右足一閃。
これが決まって2点差に。
ガンバは前半、シンプルな攻撃を徹底していたが、ここにきてGKから繋ごうとして、ミスから失点する最悪の展開に。
一方レッズも、2点差にしてから低い位置で奪われてピンチとなるシーンが何度か。
ただここは、ジェバリ選手のシュートミス、半田選手のシュートは西川選手が身を挺して防ぎ、得点は許さず。
レッズは73分、興梠選手と関根選手に代えてカンテ選手とシャルク選手を投入。
再度攻撃の活性化を図る。
前にも言ったように、カンテ選手は「柔らかい」タイプの選手だよね。
スラダンで例えると翔陽の花形透みたいな笑
ファーストタッチでしっかりと足下にボールを収められるので、トラップミスによるボールロストは殆どない。
だから味方も安心して攻め上がれる。
アディショナルタイムには、大久保選手のスルーパスに抜け出したカンテ選手が東口選手との1対1を制してJリーグ初ゴール…かと思われたが、これはオフサイドでノーゴールに。
とは言え、3発逆転勝利で前節の敗戦を払拭する一戦となった。
[試合後]
結果的には上手くいかなかった4-4-2のフォーメーションだけど、試行錯誤をするのはいいこと。
様々な可能性を試しておけば、試合展開によって対応できる幅が広がる。
次節の福岡戦も勝って連勝といきたいですなー。
データ考察
[チャンスビルディングポイント:チーム・スタッツ]
ガンバはスペイン人のポヤトス監督であるため、もっとボールを繋いで攻めてくるかと思ったが、順位の関係もあるのかそれに固執はせず。
ただそれが功を奏していたかと言うと微妙なところ。
先制点のシーンこそ、その戦術が実ったかたちだが、それ以外ではレッズのミス以外でシュートに繋げられたシーンはあまりなかった。
レッズは後半に一気にギアをトップに上げて逆転し、その後何度か危ないシーンはありつつもゲームをコントロールして勝利。
前節の敗戦こそあったものの、チーム状態の明暗が分かる試合展開だったかな。
[チャンスビルディングポイント:個人]
この試合のキーポイントとなったのは、大久保選手の逆転ゴールかと思っているけど、そのゴールに繋がるパスを出したショルツ選手のセンスの良さが光る。
ガンバ守備陣の姿勢が前がかりになっているところで、その逆を突くようないやらしいパス。
しかも対面にいたジェバリ選手もギリギリ届かないようなところ。
それに加えて、PKの上手さ、持ち上がりの上手さ、シュートの上手さも兼備。
あなた本当にCBですか?笑
データ置き場
[試合ハイライト]
[チャンスビルディングポイント:チーム内ランキング]
[ベストイレブン]
ショルツ選手と安居選手が攻撃的ベストイレブンに選出。
安居選手はセレッソ大阪戦に続いて、シュートの上手さが光った。
[リーグ戦通算成績]
データ引用元:Football LAB