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【書籍レビュー】「「最適解」とは…」DUEL -世界に勝つために「最適解」を探し続けろ-

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基本情報

  • タイトル:DUEL -世界に勝つために「最適解」を探し続けろ
  • 発行日:2022年11月7日
  • 出版社:株式会社日本ビジネスプレス
  • 著者:遠藤 航

 

内容

プレミアリーグのリヴァプールFC所属、遠藤航選手による実用書。

 

人生において、進むべき方向がわからなくて迷ってしまったり、悩んだりする人は多いはず。

 

ビジネスマン、主婦、学生など、それは立場にかかわらず。

 

そんな人達に対し、遠藤選手が実践する思考術を伝授。

 

オススメする人

  • 遠藤航選手が好きな人
  • 浦和レッズサポーター
  • 湘南ベルマーレサポーター
  • サッカーの戦術やポジショニングなど、少しマニアックな視点でプロの意見を知りたい人

 

多くの方が手に取ることを想定しているため、注釈も端々に織り交ぜられているけど、結構サッカー用語が目白押し。

 

フォーメーション(4-3-3とか4-2-3-1とか)もそうだし、ポジション(ボランチとかアンカーとかインサイドハーフ)とか、ピッチ上の特定のエリア(バイタルエリアとか)、サッカー経験者や、日常的にサッカー観戦する人であれば問題なく理解できるけど、未経験者にはちょっととっつきづらそうな部分があるかも。

 

冒頭で断りは入れているけどね。

 

感想

先日読破したウチダメンタルも、DUELも、思考術について論じられた本。

 

ただし、目的は異なる。

 

ウチダメンタルの目的は、上下のブレ幅が少ないメンタルコントロールを会得すること。

 

DUELでは、人生の選択において正解はなく、最適解を探すことが重要であることだと述べている。

 

DUELは、その思考術を会得することが目的である。

 

遠藤選手は、常に最適解を模索し続けている。

 

他者のやり方、常識といわれたり、一般的に取り入れられているやり方についても、鵜呑みにせずにいい意味で疑いを持つ。

 

遠藤選手は、かつて所属したシュツットガルトにおいて、ブンデスリーガのデュエル勝利数(相手との競り合い)で2年連続1位を達成。

 

これは、「日本人はフィジカルで劣るため、それをカバーする戦術を採用すべき」という一般論を覆すものである。

 

本当にそうなのか⁇なぜそう考えられているのか⁇果たして自分にも当てはまることなのか⁇

 

誰もが取り組んでいないことなら、逆にそれにより差別化ができ、ひいては強力な武器になり得るのではないか⁇

 

こうやって、自分にベストな選択をするため、問いをたてていく。

 

そして、その問いを基に実態を把握し、自分が選択する方向性を決める。

 

すなわち、「最適解」を判断するということだ。

 

遠藤選手は、この思考術で、自身の対人能力の強さを強化し、日本人に対する先入観を覆す能力、評価を手に入れたことになる。

 

決めつけは、自分の限界を決め、選択肢の幅を狭める。

 

それは、自分自身の可能性を狭めてしまうことになる。

 

そうではなくて、まず疑問を持つこと。

 

それにより、これまで見えていなかった道を発見できるようになり、自身の成長、そして夢の実現へ繋がる。

 

人は、どうしてもひとつの正解を求めたがる。

 

一般常識、大勢の人が通る道、過去の成功体験。

 

確かに、そういったものも参考にはなるけど、個々にとってのベストとは限らない。

 

ベストな判断だったかどうかは結果が出てみないと分からない。

 

けど、その判断をするための過程において、しっかり吟味・検証をして、かつその判断をしたうえで、最大限の努力を怠らないことが、「最適解」の答えなんじゃないかな。