これまでで正式発表された他チームへの移籍の中で、最も意外だったんじゃなかろうか。
汰木康也選手のヴィッセル神戸への完全移籍が正式に決定。
汰木選手は2019シーズンから、J2の山形より完全移籍にて加入。
数字で語るのであれば圧倒的な結果を残していたわけではなかったが、当時からドリブル技術の高さには定評があり、かつ若いながらもチームで出場時間を確保できていたことを評価したか。
レッズでは3シーズンで5ゴール8アシスト。
今シーズンは4ゴール4アシストと、中々の成績。
来シーズンはACL出場権も獲得した中で、選手層を厚くすることは必須。
そのため、個人的には汰木選手は当然残留するものとして、サイドアタッカーの補強もあるものかと思っていたが…。
レッズよりも上位の神戸からお声がかかるとは。
選手層という面でも非常に残念だし、汰木選手が描く成長曲線を考えても、今回の移籍は残念だ。
レッズでの過去2シーズンについては、指揮官がコロコロ変わって難しい面があったり、初のJ1という側面もあったりで、攻撃に関しての貢献度はそこまで高くなかったように思う。
しかし今シーズンは、リカルド監督が就任し、チームも上昇気流に乗っていた中で、汰木選手もゴール・アシスト数ともに過去最高成績。
リカルド監督が来シーズンも指揮を執るということであれば、戦術理解もさらに進み、より得点に絡める汰木選手が見られたかもしれなかったね。
汰木選手の特長はもちろんドリブル。
個人的なイメージでいえば、「しなやか」なドリブルかな(決して記事最後の動画タイトルのパクりではありません笑)。
2ゴールを挙げた柏戦前後は特に調子が良かったから、ドリブルもキレがあったし、相手にとって危険なプレーヤーだったと思う。
また、技術の高さも一級品で、C大阪戦でみせた、岩波選手のロングフィードを足下にピタッとトラップし、追加点を奪取したシーン。
あれは大迫選手も真っ青の半端なさだったね。
その反面、守備面や強度面には不安ありで、サイドアタッカーにしては恵まれた183㎝70㎏という体躯でありながら、フィジカル勝負には劣勢となりがち。
Football LABのプレースタイル指標でも、守備が2でボール奪取はなんと1。
山中選手と左サイドで組ませると、悪い意味でドキドキした笑
神戸は大迫選手・武藤選手・イニエスタ選手ら、豪華な攻撃陣が揃っており、ポジション争いでもレッズと同等もしくはそれ以上かもしれない。
それでも、それを覚悟のうえで移籍を決断した汰木選手。
レッズ戦では酒井選手に何とかしてもらうとして、それ以外のチーム相手には、そのしなやかなドリブルで骨抜きにしちゃってくださいな。
【プレー動画】
データ出典元:Football LAB