冬の風物詩、全国高校サッカー選手権。
普段はあんまり観ないけど、レッズに内定している選手が出場している時は別。
今回は青森山田高校の藤原選手が出場している。
ここ数年、藤原選手の所属する青森山田高校は、必ずと言っていいほど優勝候補に あがる。
今回も前評判に違わない強さを見せ、準決勝まで勝ち上がってきた。
また、準決勝までも以下の通り、他校とは一線を画した強さを誇っている。
vs広島皆実(広島):○2-0
vs帝京大可児(岐阜):○4-2
vs堀越(東京):○4-0
準決勝は栃木県代表、矢板中央高校。
青森山田高校が全試合複数得点しており、爆発的な得点力を見せつけているのとは対照的に、3試合で3得点ではあるが、失点がわずかに1と、堅守で勝ち上がってきたチーム。
■藤原優大選手
4-1-4-1のセンターバックでスタメンフル出場:1G
https://www.jfa.jp/match/alljapan_highschool_2020/match_report/m46.pdf
↑公式記録はコチラ
初めて藤原選手の試合をフルで観戦。
試合は青森山田高校が5点を奪って大勝。
まずは藤原選手について、以下の視点で観戦していた感じた点をば。
①ヘディングの強さ
②地上戦での対応
③ビルドアップへの適応性
まず①のヘディングの強さ、これは言わずもがな。
跳ね返すヘディングもそうだし、この試合ではロングスローから2点目を記録。
帝京大可児戦でも、ロングスローからヘディングで得点を記録しており、守備面だけでなく攻撃面でもヘディングの強さを発揮できるのは大きなストロングポイント。
那須氏以降、あまりセンターバックがヘディングで得点を挙げる機会が減っていると思うので、藤原選手にはヘディングでの得点もぜひ期待したい。
次に地上戦の対応。
無難にこなしてはいたが、ここはヘディング面と比較すると改善の余地ありか。
相手のドリブルに対して、一発でかわされるシーンが何度か。
スピード・アジリティで突破してくる選手に対しては、手を焼く可能性があるね。
最後にビルドアップについて、1回パススピードが弱くて危険な位置でパスカットされたシーンがあったけど、それ以外は逆足の左で鋭い縦パスを入れたり、サイドにロングパスで展開したりと、元ボランチとしての繋ぎの上手さを見せていた。
何より、相手からのロングボール等に対して、安易に前方やタッチラインにクリアするのではなく、しっかり味方の位置を確認して繋ぐシーンが非常に好印象。
ああいうシーンで味方にしっかり繋げられると、味方としてはマイボールの時間が増えて助かるんだよね。
ということで、藤原選手は地上戦の対応に改善の余地を残しつつも、総合的な能力の高さを見せつけてくれた。
そして本記事の趣旨からは外れるが、青森山田高校は強すぎる。
ロングスローの得点力や、セットプレーのバリエーションの多さ。
上記に留まらない、流れの中からでもチャンスを創出する技術の高さ。
そして何より、全員の守備意識の高さが尋常じゃない。
取られた瞬間に、相手ボールホルダーにプレス、しかもチャンスとあらば複数人で囲い込み、相手の攻撃の芽を摘むと同時にカウンターに繋げる。
そして自陣深い位置でピッチの外にクリアしようものなら、セットプレーやロングスローの脅威が待っている。
今回出場している高校の中では強さが1ランク2ランク図抜けている印象。
決勝の山梨学院高校がどのように対策してくるのか、非常に興味深い。
決戦は明日、楽しみだ。
データ引用元:公益財団法人 日本サッカー協会